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NHK(ETV特集)「アメリカから見た福島原発事故」
この番組を見終わった時の感想は「なぁ~~んだ、やっぱり原発は根本的にダメなんじゃないか」ということだった。原発のシステムも、それに関わっている多くの人達も、皆んな、駄目なんじゃないかとうことであった。夕雲
20年前のアメリカのシミュレーションで福島原発のマーク1は廃炉にすべきだという結論が出てたというのは何とも衝撃であった。
今回の事故はまさしく起こるべくして起こった組織的な人災であったという事が明確になった。
1976年から事故が起こる事をアメリカの技術者は恐れていたのだという。日本に申し訳ない気持ちなのだそうだ。
危険性についてもっと言えば良かった、と今頃言ってもらっても何とも遅い。
しかし、このNHKの放映で原発の息の根は止まったんだと思う。

マーク1の独特の形をしたドーナツ状の圧力抑制室は、安全性を無視し、コンパクトにして、コストを下げる為だった。
1970年代初めから何度も実験し、電源喪失の事故が発生した時、圧力抑制容器に圧力が掛かりすぎる事が分かり、危険である事が1975年にわかった。
そのことは電力会社とGEに進言されたが、電力会社はマーク1を停止する権限はないと言い、GEはビジネスが終わってしまうと、その進言は通らなかった。

1976年マサチュウセッツ工科大学のラスムッセン教授により原発の事故の確率は5億分の1であり、不具合が起こる可能性は低く、重大事故が起こる確立を驚くほど小さく、至って安全である事が主張された。
今まで100年もの間、人間は同じようなシステム作ってきたので安全だ、というのがその前提らしい。
事故の可能性が至って低いということで、それ以後、安全性の研究は必要ないとされてしまった。
原子力規制委員会内にも批判はあったが、安全対策が、どんどん疎かにされていった。
この危険は極めて小さいという考え方は日本は同時に輸入された。大梨
その後のスリーマイル原発事故が起き、ラスムッセン教授論は疑問視されるようになったが、その安全率はそのまま日本に入ってきて、今でもそれを原発が安全だという根拠にしている専門家も居る。
何重ものバックアップシステムが有るから大丈夫と思っていたのだ。
しかし、今回それが全く機能しなかった。
原発事故の全てを想定できない以上、いくらバックアップをしたと思っても危険性は残る。

スリーマイル原発の事故後、原発の再評価がされ、格納容器が大きい方が余裕があるからより良いという結論になった。
その為、サンデイア国立研究所でNRC(アメリカ原子力規制委員会)から依頼を受けて、マーク1の実験やシミュレーションが行われた。
そこでマーク1の格納容器が改めて小さ過すぎる事が指摘された。
この問題は、改めて作り直さないと解決しない問題であり、改造による安全対策はないことになる。
何故なら、格納容器が小さい事が問題でも、後からそれを大きくできないからである。
というように、マーク1は初めから構造的な欠陥を持っていたのだ。
それをこの国はどういう力が働いたのか輸入してしまった。
今回、正に福島でそれが証明されてしまった。
電源喪失した場合、6時間半で炉心溶融し、7時間で圧力容器破損、8時間半で格納容器破損、メルトダウンする事がシミュレーションで解っていた。
水素爆発も予想されていたとおり起こった。
これだけ解っていたにもかかわらず、事故直後の解説では、テレビに出て来る専門家はすっとぼけてメルトダウンの可能性は無いような事を言っていた。それともマーク1原発についてそんな事は知らなかったのか???

マーク1は1965年に設計が始まり、アメリカがまだ運転もしていない物を1967年に福島で採用された。
その時、GEの下請けであった日立も東芝も設計の善し悪しも解らない状況であったらしい。
そんな判断できない物であるなら、普通は採用しないのではないだろうか?
その10年後デール・ブライデンボウGE主任技術者がマーク1の問題点を指摘した。ノーゼン桂

8種類の原発を比較検討し、マーク1の安全性について深刻な論争が続いたが、結局何もされなかった。
電力会社の圧力でNRCは手を引かざるを得なかった。
その後、研究者も圧力を掛けられ、業界の言うなりの結論を作らされるようになった。
そして想定される事故を過小評価していった(何処の国も同じだ。こんな人類に原発を扱う資格は無い)。
その為、マーク1の問題点を話し合って、具体的な解決策を提示出来なくなった。
1989年、マーク1の安全対策として、水素爆発防止のため水素抜きベントを付ける事になった。
しかし、これが日本では、このベントを空けるような事故は起こらない事が前提であった為、バックアップを付けないばかりか、直列にベント2台を取り付けただけだった。
その上、驚く事に、格納容器内の高濃度放射能も空気中に排出するにも関わらず、それを取り除くフィルターが、大き過ぎる、目立ち過ぎる、コストが掛かるという理由で取り付けられなかった。
そもそも、マーク1の開発当初は炉心溶融など想定されていなかったのだ。
ここからが驚愕なのだが、アメリカはマーク1の問題点を知っていた為、地震の無い大陸の東側にしか作らない事によって安全性を確保したのである。桃色花

しかし、事もあろうに、アメリカが地震のある所には作らない原発を地震の巣であるこの国に10基も作ってしまったのだ。
考えられない事を日本はどういう訳か行ったのだ。何も考えていなかったのだ。

安全委員会の村主氏は非常用電源の全てが喪失することは考慮しなかった、と発言している。事故の確率が低いからと言う理由である。
全電源原が喪失した場合でなく、全電源原が喪失しないように考えた、と言うのだ。
日本ではリスクは十分少ないと思われていたからだ。
その上、1993年に致命的な事をしてしまうのだ。それは海側の地下の同じ高さの所に非常用電源2台を置いてしまったのだ。
安全の基本である多様性は無視され、同じ高さ置かれ、同じ原因でダメになるという最悪な事が起こったのだ。
その設計変更に対して東電もメーカーは勿論、通産省も認めてしまったのだ。
それはM9の地震など来ないだろうと言う事で判断したのだろうと言う事だった。
しかし、何故誰も気が付かなかったか・・・
(アメリカのテネシー州、ブラウンズフェリー原子力発電所ではマーク1タイプの3台の原子炉に対して8基の非常用発電機を洪水に対応できるように配置していたそうだ。)
それは重大な事故は十分小さいという前提で洗脳され、対策が考えられてきたからである。
元サンデイア国立研究所のケネス・バジョロ氏は言っている、「原子力業界が抱える最大の問題は。想定の範囲を規定してしまう事だ、こちら側の災害は想定してしまい、向こう側の危険は忘れてしまう、と決めることだ」と言っている。
原発の安全性を脅かす最悪なものは、想定を決めて、想定外を無視することである、とも言っている。
元原子力プラント設計技術者、後藤政志氏の発言、
マーク1に弱点がある事は知っていたが、アメリカで廃止すべきと言う意見が出ている事は知らなかった。
「日本はアメリカと違い、信頼性が高い」と言って、その先の思考を停止したあ(「アメリカ軍は弱いから日本が勝つのだ」と全く根拠の無いことを根拠にしていた、先の戦争遂行と酷似している)。
日本で作る物は品質が良いから、故障しにくい、事故が起こりにくいから信頼性が高い。
だから安全性も高いというレトリックに陥ったのだろう。
そして重大事故は起きないという期待に基づいて判断する雰囲気があったと言う。
確率論的安全評価が、確立が小さいからということで思考停止してしまったのだ。
梨園
この番組を見て、ある種ホッとした。原発が駄目な事が衆目の前にさらけ出されたからだ。
特に想像力が欠如し、安全性に対する希薄な感覚しか持たず、危機意識の低いこの国に原発を扱う資格など無い事が明らかになった。
安全よりコストを優先する人類に、原発技術を扱う資格は無いことが証明された様に思った。
3月11日に事故が起こり、その時の対応が余りにもちぐはぐ見える事が何とも不思議だった。
それがこの番組を見て理解できた。要は事故は全く想定していなかった為、何をして良いのか解らなかったのだ。
ただそれだけの事だったのだ。
原発は一旦事故を起これば、手が付けられないばかりか、その事故を受け入れる事が出来ない発電システムである。
原発は何が起こるか完全に予測する事が不可能な発電システムである。
原発は猛毒である核廃棄物を出し続ける発電システムである。
それに、原発はどう考えても、宇宙の生命原理に反する発電システムである。
この番組を見て、原発が安全だという人がまだ居るんだろうか、これからも作ろうという人が居るんだろうか・・・・




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