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今から8年前、建築知識3月号(2000年)のコラム欄で床暖房の分類の仕方について書いた。床暖房というと今でも電気パネル式とか温水パネル式とか形状によって分類されたり、電気とかガスとか熱源の種類により分類されたりしている。こういう分類の仕方は床暖房の表面的な見方であって、肝心の人に対する熱環境の視点が欠落しているように思う。ピンク梅床暖房というのは各メーカーが自分の扱っている材料を用いて単に床を暖める物を作っているに過ぎず、銅を扱う会社は銅管を用いた温水式だけだし、ガス会社はガスボイラーの温水式しかやらない。電線メーカーは発熱線タイプだし、プラスチックメーカーは架橋ポリ管の温水式、というように種類と言えば種類だが、床から熱を出して暖房にする、ということから見れば一種類しかないことになる。床を暖めるだけだから性能にはそれほどの差はない。勿論遠赤外線の差など何もない。それではどれを選んでも良いかというとそうもいかない。少なくとも二つに分けて考えるべきであろう。
8年前のコラムは、床暖房には熱容量の大きいタイプと熱容量を特に小さくしようとして開発されたタイプがあることを書いた。
いきなり電気とかガスとか灯油などの熱源で選んだり、単にメーカーで選んだりするだけでは快適な家を作ることには成らないと思う。
本来、そういう選択をする前に先ずは熱容量を活かし、変化し難い温熱環境で生活をするのか、または熱容量をできるだけ小さくして立ち上がりを早くし、コントローラーで高精度に制御した温熱環境で生活するのか考える必要がある。熱源はそれが決まってからゆっくり決めればよいと思う。
熱容量の大きな床暖房を選択した場合と、小さな物を選択した場合とでは、家の設計の仕方も構造も構成部材も違ってしまうはずである。つまり熱容量の大きい方を使う場合は24時間暖房、冬中寒くないという考え方であり、一方、熱容量の小さい物はいつでも暖かいという考え方でなく、暖めたい時だけなるべく早く暖める、という考え方である。
またこの熱容量の大小の違いは体感(今までの経験上24時間暖房を考える家の方が断熱への配慮がよりされていることが多い)にも関係があるし、ランニングコストに於いては特に電気の場合は大きな違いが出る(しかし未だに特別熱容量に配慮した考え方は普及していないようである)。
言い方を変えると(1)冬中寒くないようにしたいのか、(2)必要な時だけスイッチを入れて温まるようにしたいのか、を先ず決めることが床暖房を選ぶこつである。
但し、必要な時だけ使うようにしたからといってランニングコストが必ずしも安くなるとは限らないし、消費エネルギーが減るとは限らない。特に電気を熱源にした場合、深夜電力時間帯だけ通電して24時間暖房になるように建物の設計がされていれば、それの方が一般的には安くなる傾向がある。
白い梅(1)の場合で電気を熱源にする時は熱を沢山溜められる熱容量の大きな床暖房を選択する必要がある。夜の8時間の通電で残りの16時間分の熱も溜め込むという、所謂深夜時間帯通電にしないとランニングコストが高く成り過ぎるからだ。但し、深夜電力対応の床暖房だからといって、どんな家に入れても深夜電力だけで満足な暖房が出来る訳ではないので注意したい。床暖房の性能を引き出すのはあくまでも建物の断熱特性であるからだ。
(2)の必要な時だけスイッチを入れて温まるようにしたいタイプを選ぶ場合、勿論基本的には深夜電力で使用することは出来ない。必要な時だけオンにするというのは一見節約できるように見えるが、実情は付けっぱなしにしてしまうことが多いようだ。
熱容量を大きくして冬中暖房をするというのは、車の走行で郊外をずっと定速度運転をしているのに似ている。付けたり消したりして使うのは町中をストップしたりスタートして何度も何度も加速を繰り返すようであり、燃費の違いは明らかである。
もう一つ新しい分類法は言わずと知れた、「こもり熱」の発生に対して分散機能を持っているか、いないかということである。本来この機能は至って重要なのだが考える人はほんの少数である。
また、熱容量の大きい物は当然太陽熱の利用も考えられる。
8年前と温暖化の認識は大きく変わったが、床暖房業界はまだ何にも変わってない気がするのは私だけだろうか・・・・・



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