上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。


翌日、ヒサゴ避難小屋を出発する時は暴風雨だった。(ここで出発を本来は1日遅らせるべきだった)
風速は20~30mで飛ばされそうになるほどだったらしい。
その為、途中で重ね着をしたり、行動食がうまく食べられなかった人もいた。
強風のため熱伝達係数が非常に大きくなり、体温を急速に奪われていったのだろう。
そんな中で11時前後に動けなくなる人が出て来た。108夕焼け1
勿論、結果論であるが、そこで引き返すべきだった。それほど風が強く天気は荒れていたのだから、他にも「寒い寒い」と言っていた人は多かったと思う。
「寒い寒い」というのは、既に自分の持っている衣類では体温の維持が出来ない状況である。その状況が進むと、どういう事になるか思いが至らなかったのだろう。
又、引き返せないのであれば早い内にビバークした方が良かったのだろう。
しかし、強風の中でのツェルトの操作は難しかったのかもしれない。
今の自分の体力を考えてみると、疲れ切る前に、かなり体力を温存している状況で次の決断をしなければならないと思う。
109夕焼け3今回の遭難も、もし30年若かったら、全ての人が体力で切り抜けられたのかもしれない。
死亡した方の年齢は59才の女性が一人で、後の7人は全て60才台である。
この遭難に対する二つの報告書から学んだことは、登山をするに当たって常識とされていることをきちんと守るというごく当たり前なことだった。
基本的なことを守り実行することが、至って大事であることを改めて再確認させられた。
特に、中止、撤退の決断が全てのことにおいて至って大切なことであるあることを学んだ。

この国は、かつて、それまでやって来たことに未練を持ったためか、温情を優先したためか、いずれにしても過去にこだわり、未来に起こるべき事態を想像したり予測したりすることをしなかった。出来なかった。
つまり、リーダーとしての資質を持ち合わせていなかったことが、後の大惨事を作り上げてしまった。
言うまでもなく太平洋戦争に突入する前夜の話である。
108夕焼け2日清、日露、第一次大戦、満州事変、日中戦争を通して大陸に進出し、十万人余りの戦死者を出していた。その十万人にこだわった為、その後、三百万人の尊い人生を犠牲にすることになってしまった。
折角、金と時間を使って来たのだから、そうしてしまったことが、勿体ないから継続してしまおうということは、登山の場合は、金では取り返せない命取りになってしまう。
二酸化炭素25%削減の件もまさにそうだ。
今までやって来たんだから、今までのように自分は今を食って行きたいから、折角取った杵柄だから、折角得た名声だから、権利だから、テリトリーだから等々、今だけを維持したいのが人間なのだろう。
今の現状の結果がどうなるだろうかを、少しでも予測しようという考えがあれば「25%でいいの?」という意見すら出てもよいはずだ。

109夕焼け4海水の平均温度が0.5℃ぐらい上がったらしい。先日そんなニースが流れていた。
海水量は14億K立方メートルと言われている。それを0.5℃上げるには灯油が700億トンばかり必要だ。石油の残り埋蔵量がどのくらいかは諸説あるが、2000億トンとも3000億トンとも言われている。
いずれにしても莫大な熱エネルギーが海の中に蓄えられてしまったことになり、更に加速度的に蓄えられつつあるのだ。
そして、メタンハイドレードを揮発させ、永久凍土の二酸化炭素を放散させ、更に加速度を増してゆくのだろう。
もう既に我々はヒサゴ避難小屋を出てしまったのかもしれない。強風ではあるが耐えられない強さではないが、もうすぐ稜線に出れば吹き飛ばされるか、低体温症で凍死が待っているのである。
早く引き返すべき新しい活動を始めなければいけないのだが・・・・



プロフィール

izena社長 前田誠一

Author:izena社長 前田誠一
FC2ブログへようこそ!

ブログ全記事表示

カテゴリー

リンク

人気BLOGランキング

ランキング人気 20070719115222.gif にほんブログ村 環境ブログへ

月別アーカイブ

FC2カウンター

ブログ内検索

RSSフィード

ブロとも申請フォーム


上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。