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20131007
政府、踏切救助女性に感謝状 紅綬褒章を授与
2013年10月4日 13時00分
 菅義偉官房長官は4日の記者会見で、横浜市緑区の踏切で男性を助けようとして死亡した村田奈津恵さん(40)に安倍晋三首相名の感謝状を贈ると発表した。人命救助した人が対象の紅綬褒章も授与する。遺族には銀杯を贈る。感謝状は菅氏が6日に遺族の元に届ける。
 また、警察庁は4日までに警察協力章を授与することを決めた。
 菅氏は感謝状授与に関し「村田さんの勇気ある行為をたたえ、弔意を表するためだ」と説明。「他人に関心を払わない風潮の中、自らの生命を顧みず、男性の救出に当たった。国民とともに胸に刻みたい」と強調した。

女性が踏み切り人を助け、電車にはねられて死亡した。何とも悲しく痛ましいことである。しかし、彼女は死ぬかも知れないと思いながら踏切に入っていったんだろうか・・・助けたいという一心以外に何も無かったのじゃないだろうか・・・勿論、英雄になろうとした訳ではないのは当然である。助けなくちゃ、という彼女の人に対する思いやりであり、優しさであり、人間性なのだろう。命を「捧げよう」と思っての行動ではないとだろうが、彼女の行動は賞賛すべき事であることは間違いはない。
それに対して、ソーリダイジンが感謝状を贈るというのだ。何かその前に発言すべき事が有るんじゃないのだろうか・・・何故この事故は起こってしまったのか、こういう事が起こらない鉄道システムはどうすべきなのか、社会のあり方どうすべきか、村田奈津恵さんの死を決して無駄にはしません、と言うべきなのではないだろうか。大体、踏切が立体になっていればこの事故は起きなかったはずだ。結果的に死を持って訴えた現実を、具体的にどう対策を立てるんだろうか・・・ソーリやカンシが言ったことが言いっぱなしではなく、本当に本気なのか見てみたいものだ・・・
勿論、紅綬褒章や銀杯を贈るのは大いに結構だが、本当に称えたい気持ちがあるならこんな物だけでよいのだろうか・・・オールスターの最優秀選手賞は賞金 300万円だし、敢闘選手賞は100万円である。命を掛けて人を助けたのに国として銀杯じゃお粗末すぎないか(何か慰労金が出ているかどうかは分かりませんが)・・・それともソーリからの銀杯だから同じ銀杯でも価値が違うとでも言うのだろうか・・・要するに他人のために命を捨てることが美しいことなんだ、という空気を作りたい為に利用したなんてことは無いでしょうね・・・勿論、無いと言うだろうけど・・・
70年前、多くの玉砕と称する全滅が起こった。しかし、その原因を、作戦の稚拙さを反省し、全滅させられないようにするためにはどうするかを考えず、お国の為に命を捧げたという賞賛だけを送った。その為、その後も多くの人達が死んで行く事に成った。最初の全滅が次の全滅をくい止める知恵が無かったのだ。挙げ句の果てに原爆の投下まで招いてしまった。

 ■批判封じる 空気怖い、精神科医・香山さん
 
事故の犠牲になった村田さんをたたえる安倍晋三首相の書状をどう見るのか。精神科医の香山リカさん(53)に聞いた。
 非常に違和感を覚えている。長嶋茂雄さんと松井秀喜さんの国民栄誉賞をはじめ、安倍首相はことさら光の当たる場面に登場しようとする。その延長で、今回はヒューマニズムの感動に自分の姿を刻もうとしている。
 パフォーマンスだとの批判も想定しているだろうが、その声を上げると「長嶋さんを認めないのか」「村田さんの死を非難するのか」という議論のすり替えで、逆に攻撃に遭う。微妙に、絶妙に批判しづらい対象を選んでいる。本来は短絡的な賛成反対では語れないことのはずなのに。
 深読みかもしれないが、自己犠牲を推奨し、誰かのために命を省みないことを全面肯定しているかのようだ。両親からすれば「生きてほしかった」と思っているだろうし、救助自体にも多様な意見があってしかるべきなのに、そういった議論を封じ込めてしまう。
 政府は本来、事故防止など現実的な方向を示すべきなのに、精神論に入っていこうとする。「こうあるべきだ」という規範を押し付けようとする空気が怖い。
 ご両親にしたって、悲しくてやりきれないだろうに、英雄視されることで、きちんと悲しめなくなるのではないか。それは戦争でわが子を失った親と同じ。死んでほしくなかったと言えない苦しみを与えてしまう。
 いまの社会は、いつ自分が少数派になるか分からないという不安感がある。そこに陥るとはい上がれないという恐怖から、多数派を見つけて、そこに属することで安心しようとする。そういう意味では「今はこれが正しい」というトレンドをつくり出すゲームの中で、社会を覆う不安感が政権運営に利用されてしまっているのかもしれない。

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